文字サイズ: 標準 拡大
背景色:

病院長挨拶

病院長からのご挨拶

 高知医療センターは、2005年3月に、高知県立中央病院と高知市立市民病院を統合して、今年で19年目を迎えています。
 新型コロナウイルス感染症が流行して丸3年が経過し、今ようやく少しずつ収束の方向へ進みつつあるところかと思います。この3年余り、県民市民の皆さま、本当にご苦労さまでした。また、当院を含む県内の医療・介護関係者の皆さまをはじめ、新型コロナウイルス感染症の対応にご尽力されたすべての方々に、敬意を表し感謝の意を述べたいと思います。
 当院は、感染症指定医療機関(重症者対応医療機関)として、当初は軽症者から重症のすべての患者さん、途中よりリスクの高い軽症者および中等症から重症の、多くの新型コロナウイルス陽性患者さんの入院治療に取り組んでまいりました。皆さまのご協力もあり、高知県内で医療崩壊を起こすことなく多くの患者さんの療養に携わることができました。また通常の、がん、救命救急、総合周産期母子医療、こころのサポート等の診療に関しても、一部不急入院・手術を遅らせるなど、一時的な診療制限は行いましたが、大きな制限をかけることなく早期治療の必要な患者さんに対しての診療を継続できたと思います。これはひとえに、応援してくださった県民市民の皆さま、また関連する医療機関等の皆さまのご協力ご支援によるものと厚くお礼申し上げます。

 2023年度がスタートし、収束の兆しの見えてきた新型コロナウイルス感染症ではありますが、終息にはまだ時間がかかりそうです。5類感染症に移行した5月8日後も、感染症に罹患した患者さんに対する加療は、他医療機関とともに真摯に対応しております。そしてコロナ感染症のみならず、がん、救命救急、総合周産期母子医療、こころのサポート等の診療に関しましても、私ども職員一同協力して「チーム医療」の実践に努め、当院の役割を果たしてまいります。県内の医療機関、介護施設等の皆様方には、引き続き、またこれまで以上の連携協力をいただきたくお願い申し上げます。

 感染症指定医療機関の他にも、当院には地域医療連携を基本とする地域医療支援病院、地域がん診療連携拠点病院として、県全体の高度急性期および急性期医療を行う中核病院としての機能を発揮し、安心で安全な質の高い医療を提供する責務がございます。がん診療などの高度急性期医療に関しましては、2022年6月に遅ればせながらロボット支援腹腔鏡下手術(ダビンチ)を導入し、同年10月より複数の診療科にて同手術を開始してまいりました。半年あまりを経過しましたが、順調に滑り出しておりますので、引き続き、この分野においても多職種連携による「チーム医療」を実践してまいります。
 さらに基幹災害拠点病院、へき地医療拠点病院、臨床研修指定病院としての役目も果たしながら、地域医療機関との密接な連携を進め、高知県の医療を守る中心的な医療機関でありたいと思います。

 最後になりましたが、当院の理念は「医療の主人公は患者さん」です。患者さんが安心して安全に高度な医療を受けていただけますよう、6局6センターが相互に連携して努力を続け、当院が受持つ役割、病院機能をひとつずつ確実に果たしてまいります。
 県民市民の皆さま、関連する医療機関等の皆さまのご理解ご協力ご支援に厚くお礼申し上げます。今後ともよろしくお願い申し上げます。

2023年7月吉日
病院長 小野 憲昭