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認定看護師

認定看護師(CN:Certified Nurse)紹介

 現在高知医療センターには15分野20名の日本看護協会認定看護師・日本精神科看護協会認定看護師が在籍しており、それぞれが通常の看護業務以外にも所属部署の枠を越えて組織横断的な活動を展開しており、加えて各種医療チームのリーダー的な役割やリンクナース会の運営など他職種とも連携して活動しています。
 認定看護師同士の繋がりは強く、互いに影響を与え合い高め合っています。毎月、認定看護師連絡会を開催し、“見聞録”としてトピックなど認定看護師間の情報共有やスタッフ教育の一貫として知ってて得する“認定看護師の豆知識”のリーフレットを発行しています。
 また、院内だけでなく、高知県看護協会や他施設からのコンサルテーションによる活動も実施しており、高知県の看護の質向上に貢献していきたいと考えています。

日本看護協会認定看護師

 日本看護協会が定めた専門教育課程を修了し、特定の看護分野において熟練した看護技術と知識を用いて水準の高い看護実践ができると認められた看護師です。日本看護協会は認定看護師の役割を次のように定めています。

  1. 実践:特定の看護分野において、個人、家族および集団に対し、熟練した看護技術を用いて水準の高い看護を実践する
  2. 指導:特定の看護分野において、看護実践を通して看護者に対し指導を行う
  3. 相談:特定の看護分野において、看護者に対しコンサルテーションを行う

救急看護認定看護師


  • 伊藤 敬介

  • 大麻 康之

  • スタッフ指導

 救急看護とは、年齢・性別・時間・場所・病名・重症度を問わず、緊急性のある患者さんに対する看護をいいます。救急看護の対象となる方は救急車で運ばれる患者さんはもちろんのこと、自家用車などで救急外来を受診される患者さんもいます。自家用車などで受診された患者さんの中にも、緊急度の高い患者さんがおられます。「何かおかしい」と感じ取れる感受性を研ぎ澄まし、「重症患者さんを見逃さない」ように、知識・技術・感受性を磨いています。また、病棟スタッフに対しての定期的な研修も行い、入院患者さんの状態悪化時の迅速な対応力を磨くことで、患者さんの生命を守ることができるように取り組んでいます。救急搬送されたものの入院せずに帰宅する患者さんに対しては、帰宅後も安心して生活ができるための帰宅時支援の取り組みを積極的に行っています。

【活動】
  1. 全職員対象にした一次救命処置・二次救命処置研修の開催
  2. 入院患者の急変事例の初期対応
  3. 院内で発生した急変事例の振り返り・シミュレーション研修の開催
  4. 院内外看護師対象にした心肺停止に陥る前の状態変化に気づくことができるための研修の開催
  5. 救急搬送後、入院せずに帰宅する患者さんへの帰宅時支援

皮膚・排泄ケア認定看護師


  • 片岡 薫

  • 本山 舞

  • 竹崎 陽子

  • 勉強会風景

  • おむつの当て方勉強会

  • ストーマ外来

 皮膚・排泄ケア認定看護師は「創傷ケア」「ストーマケア」「失禁ケア」とスキンケアを専門分野としています。現在、高知医療センターには、3名の皮膚・排泄ケア認定看護師が在籍しており組織横断的に活動しています。(1名(竹﨑陽子)は研究休職中)
 創傷・ストーマ・失禁ケアの分野では、局所のケアだけではなく、患者さんを取り巻く療養環境を整えることが大切であり、多職種との協働が必要不可欠です。施設内にとどまらず、患者さんの生活の場である地域につながる看護を提供したいと考えております。

【活動】
  1. 褥瘡ケア:褥瘡予防や局所管理、予防的・治療的スキンケア
  2. ストーマケア:ストーマ外来(看護外来)でストーマケアに関して術前介入、退院後の継続看護や地域施設等との連携。瘻孔管理や創傷管理など
  3. コンチネンスケア:おむつの当て方や失禁による皮膚障害の予防と対策など

集中ケア認定看護師


  • 角丸 佳世

  • スタッフ指導

 近年の高度医療・救命医療の発展により、集中治療領域では、看護職における専門家(Expert nurse)育成が必要だと考えられ誕生したのが集中ケア認定看護師です。「集中ケア」とは、その用語のごとく、重症かつ集中治療を要する患者さん・ご家族への看護、いわゆる生命の危機的状態にある人間の反応に対処する看護という意味です。
在院日数が短縮される中で、患者さんが早期に社会復帰することや地域での生活に戻ることを目標に、超急性期から退院を見据えた介入を行っています。所属するフロアでは、スタッフと共に、病態変化による重症化や合併症を予防できるよう、急変対応能力の向上や、呼吸ケアにも取り組んでいます。

【活動】
  1. 重症かつ集中治療を要する患者さん・ご家族への援助
  2. クリティカルケア看護領域のスタッフへの指導・相談
  3. 呼吸・循環・代謝・フィジカルアセスメントの研修など

感染管理認定看護師


  • 山﨑 みどり

  • ICT(感染制御チーム)
    院内ラウンド風景

  • AST(抗菌薬適正使用支援チーム)
    カンファレンス風景

  • 感染管理リンクナース会
    個人防護具着脱訓練風景

 感染管理認定看護師の役割は、医療関連施設を利用する患者・家族・訪問者はもちろん、現場で働く全ての人々を感染から守ることです。感染はいつどこで発生するか分かりません、いかに日々基本的な感染防止対策を実施できているかが重要となります。「感染を起こさない・はやく見つける・拡げない」という思いで多職種と一緒に活動をしています。
 また、感染症指定医療機関・感染対策向上加算1施設として、行政機関だけでなく他の医療機関等と協力をして地域の感染防止対策にも取り組んでいます。

【活動】
  1. 感染防止対策:院内ラウンド・研修会・マニュアル作成や改訂・施設環境の向上など
  2. 院内感染サーベイランス:感染発生率や耐性菌などの発生状況の把握・分析・対応・評価
  3. 院内外からの相談対応

がん性疼痛看護認定看護師


  • 明神 友紀

  • 勉強会風景
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 がんの痛みは、体の痛みや心の痛みなどさまざまな痛みが関係しています。複雑な患者さんの痛みを全人的にアセスメントし、早い段階でより効果的な鎮痛治療を選択できるよう活動しています。がん性疼痛緩和に必要な薬剤の知識、コミュニケーションスキルやマッサージなどのリラクゼーションケアといった看護技術を実践や勉強会を通して広め、がん患者さんとご家族の「がんと向き合い、その人らしく生きる」をサポートしていきます。

【活動】
  1. 緩和ケアについての院内研修の実施:痛みの評価やアセスメント・オピオイドについて
  2. 入院・外来患者さんやご家族の、治療・緩和ケアについての相談受付
  3. 緩和ケアチーム活動:毎週火曜と木曜の病棟ラウンドと毎週カンファレンスの実施

不妊症看護認定看護師


  • 関 正節

  • 田渕 良枝

  • 相談・カウンセリング
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 不妊の問題を抱えたカップルとそのご家族に、生殖医療の情報提供や心身のサポート、様々な治療の選択・決断についての支援を行なっています。治療の事のみでなく、将来妊娠を臨んでいる女性や男性に対して、“妊孕性(妊娠のしやすさ)”を知ってもらい、妊娠しやすい身体づくりなどを理解していただくことも役割と思っています。不妊で悩んでいる方は、容易に相談する事ができない事が多く、一人で悩みを抱えられていることがあります。相談した事で、心が少しでも楽になり穏やかになることができるケアを目指しています。今後は、現在の生殖医療を取り巻く状況より、「高齢出産」「胚凍結保存」「出生前診断」「がんにおける妊孕性温存」など妊娠を考えている多くのカップルの相談に対応できるように他職種との連携をはかり活動を行なっていく予定です。

【活動】
  1. 不妊症に関する相談・カウンセリング
  2. 衛生教育や相談・性教育・女性に関することについての情報提供や予防・カウンセリング・家族指導など

新生児集中ケア認定看護師


  • 山本 晃子

  • NICUの様子
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 新生児集中ケア認定看護師は、早産児や病気を持った赤ちゃんの生後早期の集中ケアと赤ちゃんの家族を含めたケアを行います。NICUでは、医療者と家族がいっしょに赤ちゃんのことを話しながらケアを進めています。赤ちゃんは言葉で自分の気持ちを伝えることはできませんが、赤ちゃん自身がそれをサインとして発しています。そのサインを読み取りながら、1人ひとりにあったケアが実践できるよう取り組んでいます。もしも赤ちゃんがぐっすり眠っている場合は、ケアの調整を行うなど赤ちゃん中心に考えてスタッフも動いています。赤ちゃんと家族に優しい看護を目指して活動しています。

【活動】
  1. 新生児のケア:ポジショニングや赤ちゃんにやさしいケアについて
  2. NICUの感染に関すること:手指衛生や環境整備、ベストプラクティス作成

手術看護認定看護師


  • 大砂 ゆかり

  • 手術室の様子

  • 手術室の様子

  • 手術室の様子
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 手術中は意識のない患者さんが一人の人間として尊重され安全な手術医療が受けられるように、患者さんの代弁者として倫理的な視点を持ち、患者さんに寄り添った看護実践を目指しています。手術というチーム医療の一端を担う看護師として、患者さんとそのご家族が、安心して手術に臨めるように、優しさと専門性を兼ね備えた質の高い手術室看護師を育成することが認定看護師としての役割でもあります。高度化する手術医療の中で、患者さんが最良の手術を受けられるように、手術チームの各職種が専門性を最大限に発揮できる調整役として活動したいと考えています。

【活動】
  1. 手術看護における基礎技術:ガウンテクニック・手術退院・体温管理など
  2. 手術室の安全管理
  3. 手術室新人教育

摂食嚥下障害看護認定看護師


  • 岡村 かのこ

  • 摂食嚥下チーム

  • 摂食嚥下チーム回診

 脳卒中や加齢などの原因により「食べ物を噛む」「飲み込む」といった食事に関する機能に障害をもった患者さんに対し、食べる物の選択や食べ方・姿勢の調整を行うことにより、安全に食べられるよう援助を行っています。また、食べるために必要なリハビリを検討し、患者さん本人やご家族、病棟スタッフの皆様にお伝えしていくのも摂食・嚥下障害看護認定看護師の役割です。チーム活動では嚥下チーム回診を実施し、医師や言語聴覚士、管理栄養士などの他職種と共に嚥下機能の評価と食事内容の検討を行っています。食べることに何らかの障害をもった患者さんが、できる限り安全に「食べる楽しみ」を持つことができることを目標に活動を行っています。

【活動】
  1. 嚥下機能評価と食事内容の検討
  2. 摂食嚥下リハビリテーションに関する指導
  3. 摂食嚥下チーム活動

慢性呼吸器疾患看護認定看護師


  • 筒井 知世

  • スタッフ指導
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 慢性閉塞性肺疾患や間質性肺炎、気管支喘息、肺炎などの慢性呼吸器疾患を抱える患者さんを対象に、酸素療法、人工呼吸療法、呼吸リハビリテーションなどの呼吸ケアを行っています。慢性呼吸器疾患をもつ患者さんは、息切れや体力の低下などを感じることが多くなり、様々な問題を抱えながら生活を送っています。そうした患者さんが、その人らしい在宅療養生活を送ることができるように、多職種と協働し、病状の早期回復・急性増悪の予防を可能にする呼吸ケアの充実を目標に活動をしています。

【活動】
  1. 慢性呼吸器疾患の増悪予防
  2. 慢性呼吸器疾患患者の在宅療養支援・意思決定支援

慢性心不全看護認定看護師


  • 窪田 美穂

  • カンファレンス風景
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 慢性心不全は、患者さんが症状や治療を理解し、病気と上手に付き合っていくことが重要となります。しかし、息切れや倦怠感、むくみなどの症状が増悪のサインであることに気づかず受診が遅れ、重症化することも少なくありません。また、塩分・水分管理、服薬管理が不十分なため増悪する場合も見受けられます。自己管理能力を獲得し増悪が予防できるよう患者教育や生活調整をおこなっています。また、患者さんの意思や自己決定など個々の生き方を尊重した支援を目指しています。

【活動】
  1. 慢性心不全患者さんのセルフケア・セルフモニタリング教育
  2. 退院に向けた生活調整
  3. 慢性心不全患者さんの意思決定支援

がん化学療法看護認定看護師


  • 山﨑 愛子

  • 日野 麻衣

  • 勉強会風景

 がん薬物療法は治癒・延命・緩和を目的とし、治療を行います。治療が安全・安楽に遂行でき、副作用による治療の中断を最小限に抑えられるよう予防的に看護介入していく必要があります。そのため、レジメンに応じた副作用対策や抗がん剤の安全な取り扱いができるよう看護スタッフの指導や患者さん・ご家族の支援を行っています。

【活動】
  1. がん薬物療法の曝露対策の実施・マニュアル作成
  2. 副作用症状の緩和およびセルフケア支援
  3. がん薬物療法に関する意志決定支援

がん放射線療法看護認定看護師


  • 前川 真弥

  • スタッフ指導

 放射線療法は、がん治療の1つで、身体への負担が少なく、身体機能が温存できるという特徴があります。しかし、放射線療法の効果を最大限に得るためには、治療を継続することが重要であり、そのためには副作用の予防やマネジメントが大切です。専門的な知識や技術を用いて治療中の状態観察や副作用の評価・ケア、医師への報告など、入院棟・放射線治療室の看護師や他職種との連携を大切にし、治療が継続できるよう援助していきます。また患者さん自身がセルフマネジメントできるように、治療方法に対する不安の軽減、日常生活にセルフケアを組み込むサポートや必要な意志決定支援も行います。

【活動】
  1. がん放射線療法を受ける患者さんの意志決定支援
  2. がん放射線療法による副作用症状の緩和およびセルフケア支援、入院棟看護師からの相談対応

乳がん看護認定看護


  • 小笠原 美千代

  • 術後ICの様子

  • 乳がん患者さんのケア用品

 乳がん看護認定看護師は、乳がん患者さんやそのご家族が、乳がんに向き合えるように、また納得した治療が受けられるようにサポートしています。サポートの内容は治療選択時の意思決定支援、心理的サポート、術後の下着や補整具のアドバイス、薬物治療時のセルフケアや外見変化に対する支援などがあり、患者さんに寄り添ったケアを大切にしています。乳がん患者さんは好発年齢も他のがんに比べて若く、容姿の問題や再発の不安、妊娠出産、社会復帰など悩みが多岐にわたるため、患者さんの相談窓口や継続的にサポートできる体制づくりを目指しています。

【活動】
  1. ロールモデルとしての乳がん看護の実践
  2. 院内外での乳がんの知識啓発、乳がん検診受診の啓発

日本精神科看護協会認定看護師

 日本精神科看護協会が定めた教育課程を修了し、精神科の看護領域においてすぐれた看護技術と知識を用いて質の高い看護を実践することができると認められた看護師です。

【活動】
  1. 実践:すぐれた看護実践能力を用いて、質の高い精神科看護を実践すること
  2. 相談:精神科看護に関する相談に応じること
  3. 指導:精神科看護に関する指導を行うこと
  4. 知識の発展:精神科看護に関する知識の発展に貢献すること

精神科看護認定看護師


  • 岡村 邦弘

  • チームカンファレンス
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 精神科領域での看護の知識・技術を習得している精神科看護認定看護師です。精神疾患を有する患者さんのケア、身体疾患を有する患者さんのこころのケアができるよう入院フロアを巡回して話しを伺っています。病棟スタッフと協働して、安心して療養ができるよう支援しています。また、患者さんやご家族のみならず、患者さんに関わっているスタッフのメンタルヘルス支援も行っています。

【活動】
  1. 精神領域での看護活動
  2. 働く人のメンタルヘルスケア相談
  3. 精神科リエゾン活動:入院患者さんのこころのサポート
  4. 看護師の継続教育としてこころのケア研修